憎むべきニセモノ展
世にはびこるニセモノ(模倣品)を撲滅し、本物のファッションを安心して楽しめる世の中にしたい。 そんな想いから始まったのが「憎むべきニセモノ展」。私たちが目にしてきた模倣品(偽ブランド品)を店内に展示し、実際に触れて見比べながら、ニセモノの怖さを知っていただけます。
私 たち Break The Old rt は 年間約 60 万 点 の 洋服のお 買い取り ・ 販売を行う中で多くの模倣品 ( 偽ブランド品 ) を目にしてきました 。 模倣品は粗悪品そのものであり 、消費者を欺き 、利益を盗む 、許しがたい存在です 。
ブランド品はデザイナーやその服作りに関わる全ての人 が 、それぞれの想いを込めて 生み出してい ます 。 世界に誇るスーパー ブランドからインディーズ ブランドまで 、 規模の大小 はありますが 、モノづくり を支えているもの 、それはこの “ 想い ” です 。 模倣 品 はその 想い をショートカットし表面だけを再現したもの 、いわば “ はりぼて ” に過ぎませ ん 。
ですが模倣品の精度は年々巧妙になり 、どんなに優れたモノを作ってもすぐにそっくりなモノが作られ 、安い値段で流通してしまう ... このような循環が生まれてしまうと 、作り手はきっと 、悔しくて 、やりきれない気持ちになるのではないでしょうか 。
「 本物 」には作り手の想いやこだわりがつまっています 。模倣品には私欲や悪意しか ありません 。私たちはこの「 本物 」でしか味わう事の出来ない感動を広め 、安心 し てファッションが楽しめる世の中にしたいという想いで 、「 憎むべきニセモノ展 」を 開催してい ます 。
5 回目を迎える今年は 、正規 品とペアでディスプレイをした約50点のニセモノが会場 に並びます 。ぜひ手にとって 、実物をご覧 下さい 。スタッフ一同 、みなさまのお越しを心よりお待ちしています 。
一般的にブランドのロゴやデザインを盗用した製品を意味する言語です 。技術や機能 などの特許権を侵害する製品も模倣品と呼ばれます 。模倣品と同じ意味を持つ言葉としては 、コピー品 、不正商品 、海賊版 、パロディ 、偽物 、偽ブランド品などがあり ます 。著作権 、著作隣接権を侵害する製品 は『 海賊版 』と呼ばれます 。
2014年3月に公表された特許庁模倣被害調査報告書によると 、2012 年度 、調査対象 8,081社の模倣品被害総額は1,001億円 、1社当たりの平均被害総額は1.9 億円にのぼります 。前年度比では減少傾向にあるものの 、模倣被害率21.8 %と中国等アジア地域を中心に模倣被害は引き続き 深刻 な 状態 で ある という 報告 が さ れ て い ます 。
被害額以外での目に見えない模倣被害として 、「 ブランドイメージの低下 」があります 。消費者に喜んで頂きたいという想いでモノづくりに関わる人たちが 努力をする一方で 、模倣品を作る側の悪意によってその 技術が流出し 、 模倣品を買っ てしまうことで消費者がトラブルに巻き込まれる 。その 結果 、その ブランドの イメージが低下 してしまう 。このような悲しい悪循環が発生してしまっているのが実態です 。真剣に モノづくりをしているデザイナーやクリエイターが気持ちよく創作活動ができる環境にし 、本物のファッションを思いっきり楽しめる世の中にしたい ! そのためには 、世の中にはびこる模倣品を徹底的に排除しなければなりません 。模倣品を撲滅するために、まずは模倣品の現状をより多くの人々に 知ってもらいたいと思っています 。
今回の展示会で展示している模倣品は 、Break The Old、rt で 過去に買い取って しまっ た品物です 。です が 、そのような品物も絶対に店頭に並 べることがないよう 、万全のチェック態勢を整え て い ます 。
まず 、お 買い取りの際 に 、店舗 在中のバイヤーが査定時に1 点ずつ模倣品でないかどうかのチェックを行います 。ご商談成立後 、お買い取り品は商品管理センターに送られます。ここで 、真贋判定の責任者がさらに全ての商品を1点ずつ入念にチェックします 。各責任者は日々模倣品の研究を行い 、新しい 模倣品の発見にも全力を尽くしています 。 少しでも模倣品の可能性のあるもの 、本物である確証の持てないものは店頭 に並べません 。また 、バイヤー が誤って買い取ってしまっ た模倣品については 、その模倣品情報を記録に残し、データ管理を行っています。 店舗在中のバイヤーは 、そのデータを活用して模倣品の知識をより深めていきます 。
ここでは 、今回の展示会に展示している模倣品のほんの一部をご 紹介 。どちらが正規 品で 、どちらが模倣品か 、判断できますか ? 実物を実際にご覧になりたい方は 、ぜひ会場までお越しください 。
模倣品はいまや高級ブランドだけにとどまりませ ん 。小物 1 つ 、T シャツ1 枚から模倣品は存在します。警視庁や税関などの取り締まり強化 や 、製造・販売する各企業側も対策を講じてはいますが 、依然として模倣品による被害は世界中で発生しています。
過去のニセモノ展においてごく僅かではありますが「可愛いから偽物でもいいので売っ てください 」というお声がありまし た 。これは非常に悲しい気持ちに なります 。模倣品と気付かずに購入してしまうことだけでなく、模倣品と知りながら軽い気持ちで 購入すれ ば 、それが新たな模倣品の流通へと繋がります 。 「模倣品への意識を高め 、模倣品には絶対に手を出さない 。」この気持ちがニセモノ撲滅への第一歩です 。「 このサイトは大丈夫だろうか ? 」「このお店はなぜこんなに安いのだろうか ? 」もちろん 、正規品より極端に安いものや正規店以外で売られているものが必ずしも模倣品というわけではありませんが 、ブランド 品 を 購入する 際に一度用心する意識を持ち、不安なときは 、正規取扱店で購入する、信頼できるお店で購入する 、というのも 被害を防ぐ方法の 一つです 。
私たちは 、「 憧れのブランドの洋服を 、高校生のお小遣いでも買えるようにしたい 」 という想いから Break The Old 、rt を運営していますが 、一方 でファッションが大好きな一人で あり 、ファッションで 味わえる感動の源泉はクリエイターの想いであると 思っています 。模倣品はこの 想いを妨げる存在で あり 、模倣品を撲滅することで 、 クリエイターが創作意欲に溢れどんどん素晴らしい 洋服 が生み出され 、本物のファッションでしか味わえない感動で満たされていく 。そのような世の中を私たちは目指しています 。